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離婚・慰謝料についてのお話
 
2002年には、過去最高の280,000件を超える離婚件数
これは、約1分49秒に1組が離婚している計算になります。
 
離婚の原因を見て見ましょう
1.性格が合わない 48.1%
   
2.異性関係 25.0%
   
3.暴力を振るう 22.9%
又、近年増加傾向にある
離婚原因は 
      ↓
精神的虐待・浪費
性的不満も目立ちます。
※平成15年度 最高裁判所「司法統計」より
 
離婚についてはさまざまな原因があり、離婚の手続きに於いても一つではありません。出来ることなら、パートナーと別れない方法がよいのですが、現実離婚を避けて通れない方もいらっしゃいます。
離婚問題は、感情では解決しません。「ちょっとした知識」を知らなかったと後で後悔しないように、相手の言いなりになって損をすることのないように、自分や子供を守るためにも、離婚の知識をつけておきましょう。

ここでは、離婚についてキーワード別に分けて、一緒に勉強してみましょう。
 
○離婚請求できる原因は5つあります。
○離婚の手続きには4つの種類があります。
 @協議離婚
 A調停離婚
 B審判離婚
 C裁判離婚(判決離婚)
○慰謝料について
○公正証書について
○強制執行について
 
離婚請求できる原因は5つあります
@不貞行為(浮気・不倫)
A悪意の遺棄
B3年以上の生死の不明
C回復の見込みの無い強度の精神病
D婚姻を継続し難い重大な事由
 
不貞行為(浮気・不倫)

  離婚の原因で第二位と多くの理由になるのが、この不貞行為(浮気・不倫)です。
  では、どういうものなのでしょう。

  不貞行為とは、民法上「配偶者以外の者と肉体関係をもつ場合」とあります。ですから、肉体関係の事実がはっきりしない限り、法律上不貞行為(浮気・不倫)だとは言えません。では、一回限りの肉体関係はどうでしょう。これも民法上「裁判所は一切の事情を見て結婚を続けさせた方がよいと考えるときは、離婚の請求を認めなくてもよい」とあります。つまり、一回きりの浮気では、離婚の請求は難しいようです。
  不貞行為として離婚請求をするには、「ある程度の継続性のある肉体関係」が不貞行為という認識です。
  それでも一回だけの浮気・肉体関係を理由に離婚請求するには、「不貞行為」としてではなく、「婚姻を継続し難い重大な事由」として離婚請求ができます。しかし、慰謝料や財産分与を求めるには、不利になってしまうケースがあります。
 
 
継続して浮気(肉体関係)の事実がある。証明できる証拠がある。 不貞行為 相手の離婚原因は大として慰謝料請求もスムーズである
 
一回きりの浮気、もしくは一回きりの遊びだったと言われた。証明できない・証拠がない 婚姻を継続しがたい重大な事由 離婚の原因としては相手の責任は小さくなる。慰謝料についてももめるケースがある。
 
 
悪意の遺棄

  夫婦は同居し(同居義務)、互いに扶助(協力義務)していかなければならない義務があります。これらの義務に反することが「悪意の遺棄」といいます。
  では、どのようなことが例をあげてみましょう。

扶助義務違反
  ○生活費を渡さない。
  ○収入の全てをパチンコに使ってしまう。
  ○健康であるにもかかわらず、仕事をしないでフラフラしている。
同居義務違反
  ○正当な理由もないのに、他にアパートを借りて住んでいる。
  ○愛人や浮気相手の家から帰って来ない。
  ○家出を何度も繰り返す。
  ○嫁姑の問題で、実家に帰ったまま帰ってこない。
 
 
3年以上の生死の不明

  民法では、配偶者の生死が3年以上不明であれば、夫婦関係は実態のないものと考えられ、配偶者に離婚請求の権利を認めています。これは、配偶者の生死が3年以上経った時点で、離婚が成立するというものではありません。配偶者が生死・所在が不明なときには協議離婚はできませんので、3年以上の生死不明を理由に、裁判を起こして離婚判決をもらうしかありません。

やってはいけないこと
  生死不明な配偶者の印鑑を使って、勝手に離婚届を提出してはいけません。もしも提出してしまったら、離婚の無効はもちろん、文書偽造行使罪になります。時間も手間もかかりますが、裁判によって離婚してください。
 
 
回復の見込みの無い強度の精神病

 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがない場合、民法では、裁判離婚の原因として認めています。「強度の精神病」とは、精神障害者保健福祉手帳、障害等級判定基準の1級程度が必要かと思われます。しかし、病気の程度と、回復の見込みに関しては、専門医師の鑑定、また、精神病になった配偶者の離婚後の生活に関しての見込みや予定が必要となります。
  そもそも結婚生活には、お互いの扶助義務が発生しますので、裁判所では「配偶者が精神病になったからといって、扶助義務を放棄してもよいということはない」というのが、判例から見て取れる見解です。ですから、裁判所には、精神病を理由に離婚を認めることに前向きな判例は、残念ながらありません。
 
 
婚姻を継続し難い重大な事由

  夫婦関係がすでに破綻してしまい、これ以上はもう回復の見込みがないと判断されるとき、「婚姻を継続し難い事由」として、離婚請求が認められます。
  では、「継続し難い」とは、どのようなものでしょう。その内容はたくさんありますが、一例をあげてみましょう。

  ○暴力を振るう(DV ドメスティック・バイオレンス)
  ○双方の家族の不和
  ○パートナーの、思いやりに欠ける不親切
  ○セックスレスなど、性の不一致
  ○宗教や信仰などの対立
  ○性格や価値観の不一致
  ○過去に浮気の事実があり、今では愛情が冷めてしまった

  ただ、すべてを離婚の原因として認められるとは限りません。あくまでも、すでに夫婦関係が破綻しているということと、いろんな事情の複合的判断になります。
 
 
 
離婚の手続きはどうすればいいの?
 
離婚の手続きには4つの種類があります
@協議離婚
A調停離婚
B審判離婚
C裁判離婚(判決離婚)
 
協議離婚

 夫婦間で合意があれば、特別な理由はなくても、離婚届を提出するだけで離婚できてしまいます。
  協議離婚は、手続きが簡単で、高額な費用がかからず、現在の離婚の90%を占めています。しかし、よくあるケースに、慰謝料を分割で支払う約束をしたのに、「慰謝料を支払ってくれない」「養育費が遅れ気味」などのトラブルが多いのも実状です。協議離婚をする場合、第三者に入ってもらうなどしてもらい、お互い冷静になって「慰謝料」・「養育費」・「親権」・「財産分与」など、約束事を決めた方が良いのです。また、口約束では、離婚後に「約束した」「約束してない」のトラブルもよくあるので、必ず文書として残しましょう。文書も、ただの念書や離婚協議書では、法的強制力が無い為、あまりお勧めできません。公正証書を作った方がよいでしょう。
  私達の今までの経験からすれば、公正証書を作成した場合と、作成しなかった場合とでは大きな差が出ますので、詳しくは公正証書の項目をご覧ください。

  ここまでが協議離婚ですが、慰謝料や養育費・財産分与などの話がまとまらず、離婚届を提出できない場合は、調停離婚となります。

協議離婚の流れ
協議離婚の流れ


相手が勝手に離婚届を出しそうな時!!

お互いの話し合いがまだまとまらないうちに、相手が離婚を早くしたいあまりに、勝手に離婚届を出してしまうケースもあります。そのようなことが予測される時は、市区町村の役場に離婚届の不受理申請を出しておきましょう。(有効期限は6ヶ月です。)
もうすでに離婚届を出されてしまった!!
家庭裁判所へ行ってください。事情を説明し、離婚無効の調停を申し立てます。調停では、相手が勝手に離婚届を提出したことを認めれば、離婚を無効にする審判が下ります。

 

 
調停離婚

 協議で話し合いがまとまらないと、家庭裁判所で調停となります。離婚手続の9%が、この調停離婚となります。
  調停離婚をするには、まず、家庭裁判所に申立書を提出します。費用は、申立書に貼る印紙代と、当事者双方に送る葉書の切手代。合わせて2,000円程度です。
  提出する書類は
   @申立書
   A夫婦の戸籍謄本
その他に、夫婦関係を破綻させたことを証明する証拠や資料があれば、一緒に提出しましょう。DV(家庭内暴力)などの事実があれば、診断書や部屋の散乱した写真を提出するとよいでしょう。

  調停離婚は、家庭裁判所で行いますが、よくテレビで見るような、裁判官や弁護士がいるような、重々しい雰囲気ではありません。もちろん、代理として弁護士を立てる方もいらっしゃいますが、当事者と調停員により、調停室で話し合うことが一般的です。基本的には、夫婦の話し合いを調停員が調整してくれると思ってください。
  調停のメリットは、第三者が公平に話を聞いてくれること、調停で取り決められた離婚の条件(慰謝料や親権など)は調停調書として文書にしてくれます。この調停調書には法的強制力がありますので、強制執行の条文が付きます。その他には、調停への出頭要請には従わなければなりません。もし、相手が離婚の話し合いに応じてくれず、正当な理由なく出頭しない場合、5万円以下の罰金が科せられます。
  調停は、通常約半年の間に5〜6回行われ、その間に離婚とその条件にお互い合意に達すれば調停成立となり、調停調書を作成した時点で離婚が成立します。しかしながら、お互いの条件が合意に達しない、または、調停を申し立てられた相手が、どうしても期日に出頭してこない場合には調停不成立となり、地方裁判所へ提訴して争う、裁判離婚(判決離婚)となります。

調停離婚の流れ
調停離婚の流れ


相手に会いたくない!!
調停でどうしても相手に会いたくないとき(夫の暴力(DV)などの理由)、または、現在住んでいる住所を相手に知られたくないときは、調停の申立時に申し立てておきましょう。相手に会わないように配慮をしてもらえます。
 

 
審判離婚

 「調停を重ねて、最終的な合意まであと少しのところで気が変わった!!」「どうしても譲れないところがある!!」「調停が成立する寸前なのに、相手が出頭しなかった!!」などの理由で調停が成立しないときに、家庭裁判所が当事者双方にとって公平な結果になるように、離婚や慰謝料、親権・財産分与などの決定を行うことがあります。これに異議申立が2週間以内になければ、離婚が成立します。

  審判により離婚が成立しても、必要な書類を用意してください。
   @調停調書の謄本または、審判確定証明書
   A審判書謄本
    (家庭裁判所の書記官に交付を申請しましょう)
   B離婚届
   C戸籍謄本(本籍地以外の役場に離婚届を提出する場合のみ)

  審判離婚は、調停離婚の延長線上にあると考えてください。今までの調停内容から審判を下すわけです。もちろん、審判が下されても2週間以内に異議申立があれば、審判は効力を失い、離婚をめぐる争いの場は地方裁判所に移り、裁判離婚(判決離婚)となります。
  審判が下される例は非常に少なく、年間わずか100件程度と言われています。

審判離婚の流れ
審判離婚の流れ

 

 
裁判離婚(判決離婚)

 離婚について、当事者の協議がまとまらず、調停は不調に終わる、または、家庭裁判所の下した審判にも異議申立があたっとき、それでもなお離婚を望む場合、または、離婚の条件を争う場合は、地方裁判所へ提訴して裁判が行われ、裁判離婚(判決離婚)となります。
  今までの家庭裁判所で行われたような、プライバシー保護のため密室であった調停とは違い、裁判離婚では、公の場でお互いの非を責め、その非の証拠も立証しなくてはなりません。このように、精神的重圧や、費用などの経済的負担、面倒な手間なども考え、裁判で争う方は全体の1%程度だと言われています。
  裁判では、判決が下されれば強制的に離婚に応じなければなりません。
 ここで必要な書類として、裁判で争うには調停を経ないと裁判はできないので、調停不成立証明書を家庭裁判所で交付してもらい、訴状と戸籍謄本を合わせて提出します。
  提訴するための費用としては、印紙代8,200円、慰謝料を請求する場合は、慰謝料の額に応じて8,600円〜57,600円、財産分与や養育費も請求するならばそれぞれ900円、その他、証人を呼ぶ場合の旅費(裁判に勝てば相手に払ってもらうことができる)。依頼をすれば、探偵や弁護士費用(裁判に勝っても相手に請求することはできない)がかかります。

裁判離婚(判決離婚)の流れ
裁判離婚(判決離婚)の流れ

 

 
慰謝料


 慰謝料は、請求すれば必ずもらえるとは限りません。離婚の原因がDV(ドメスティックバイオレンス)や不貞行為(浮気・不倫)など、加害者と被害者の立場が明確な場合は別として、性格の不一致や家庭内の不和など、双方に責任があるとして、慰謝料が認められないこともあります。
  離婚における慰謝料の類は、法律によって算出基準が決まっているわけではありません。複合的判断、苦痛の度合い、生活状態、財産、年齢など、さまざまな要因がからみあいます。
  下記に「慰謝料算定の実務」より掲載してみましたので、参考にしてみてください。

慰謝料算定の実務

参考文献「慰謝料算定の実務」
千葉県弁護士会遍(出版社:ぎょうせい)


  離婚の慰謝料は100万〜1,500万円まで判例があり、収入などのいろんな要因を考えれば一概には言えませんが、200万〜500万円位で落ち着くことが多いようです。
 
 
不貞(浮気・不倫)相手にも慰謝料請求できるの?
配偶者とその不貞相手が原因で結婚生活が破綻してしまい、離婚に至ってしまった場合、配偶者とその不貞相手双方に慰謝料を請求することができます。
離婚した後、やっぱり慰謝料を請求したい!!
離婚する時、「慰謝料の話をする状況ではなかった」「慰謝料なんていらないわ!!」と言って別れてしまった。でも、やっぱり慰謝料を請求したいと思いなおす方もいらっしゃいます。慰謝料の時効は、離婚から3年(民法724条)ですので、期間内であれば大丈夫です。
 
 
公正証書

 公正証書とは、金銭の約束などについて、公証人役場で公証人に作成してもらう文書です。念書や覚書で慰謝料や財産分与の支払いを約束しても、いざ滞ってしまった時、法的強制力はありません。しかし、公正証書は専門家である公証人が法律に則って作成する為に証明力が高く、執行力があります。つまり、公正証書の内容通りに支払いが行わなければ、強制執行をかけることができます。特に、協議離婚の場合の金銭がからむ条件などは、公正証書にすることをお勧めいたします。

公正証書はどうやって作るの?
  公正証書は、公証人役場にて作成します。当事者双方と公証人の3人で契約内容を確認し、公証人によって証書が作成されます。立ち会うのは基本的に当事者本人ですが、本人が立ち会えない時は、代理人を立てることもできます。また、本人を証明するものとして、「運転免許証」や「パスポート」、「実印」なども必要になりますので、お近くの公証人役場に前もって確認し、作成日の予約を入れておきます。料金は、公証人手数料令では、目的の価格が100万円までが手数料5,000円、200万円までが7,000円、500万円までが11,000円となっていますが、その条件や取り扱う金額によって変動しますので、詳しい事は公証人役場に問い合わせてみるとよいでしょう。
 
 
強制執行

 慰謝料や養育費など、支払を約束したのに約束通りに支払がされない場合に、国の権力(民事執行法)によって、強制的に相手の財産を差し押さえ、支払を実行させる制度です。すべての場合に実行できるわけではなく、強制執行するためには、定められた手順と条件が必要になります。

<必要な書類>
@慰謝料や養育費など、金銭の支払の約束を記載した書類(公的に証明されたもの)
和解調書、調停調書、確定判決、公正証書などがこれにあたります。個人で作成した念書や覚書では、公的に証明されているものではないので認められません。
【上記の書類に記載しなければならない条件】
強制執行受諾条項、つまり、「支払えないときには、強制執行を行っても異議申立はいたしません」という内容の文面が記載されていることが必要です。
■和解調書、調停調書、確定判決などは、裁判所の書記官に執行文をつけてもらいましょう。
■公正証書の場合は、公証人役場の公証人に執行文をつけてもらいましょう。

A送達証明書
強制執行を行う前に、相手に強制執行を行う主旨を通知しなくてはなりません。各公的書類に合わせて申請し、「確かに書類を送達した」ことを証明する「送達証明書」を発行してもらいます。
■和解調書、調停証書、確定判決などの公的書類は、その文書を発行した裁判所で送達を申請します。
■公正証書の場合は、公証人に送達を申請します。

  相手の給与や退職金などを差し押さえるには、勤務先が判明していることが必要です。給与を差し押さえられる金額は、手取額が33万円以内の場合は、その1/4(養育費請求のときは1/2)、33万円を超える場合には、手取額から33万円を引いた残りの金額になります。
  預金を差し押さえるには、銀行名と支店名が判明している必要があります。
 
ご不明な点などご質問は フリーダイヤル 0120-744-369
フリーダイヤルy 0120-744-369
 
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